コラム

国の文化と組織文化

先日、組織文化アセスメントとそれを利用したワークショップについてのご説明セミナーを実施しました。実は、弊社は過去5年間、国の文化の違いに関するセミナーは定期的に実施してきたものの、「組織文化」に関するセミナーはインドネシアで初開催だったのです。一体社員は何を考えて働いているのか？をアセスメントで知って、よりよい組織文化についてディスカッションできる、「組織文化診断」が絶対役に立つはず！と考えて今回の初企画となりました。

詳しい様子はアップしますレポートをご覧いただくとして、ご参加者の組織に関するお悩みを聞いていて感じましたのが、「わが社はどうしても日本流だからそれを取得できないインドネシア人になかなか任せられない。。。」「現地マネージャーに日本のようにルールを守る意識がない。。。」等、「日本とインドネシアの国の文化の違い」が組織がうまく行かない理由と考えいらっしゃる方が多いということです。

国の文化＝心の底にある価値観は変えられませんが、「会社にいるときにはいつもより厳しくルールを守るべき」「会社にいるときは自分の考えを発言したほうが認められる」というように、会社にいるときはその会社の価値観＝組織文化　に自分の価値観を調整して合わせられる能力も人間は持っているのです。ですから、インドネシアの国の価値観と多少違うルールでも「効率が良い」「グローバルでのやり取りの基準だ」「評価しやすい」等理由があれば、現地の方々に納得してもらうことも可能なのです。

理想的には「国の文化」を学んで日本とインドネシア人の根本的な価値観の違いを理解したうえで、「組織文化」について考えるとよりいろいろな考えが浮かびやすいでしょう。

ぜひ、あきらめずに日本とインドネシアの両方を取り入れた「組織文化」を目指していただきたい、そのために何かお手伝いできることがありましたらぜひ呼んでいただきたいと、改めて感じたセミナーでした。

サイコム・ブレインズ ディレクター/シニアコンサルタント 勝幹子